ランチにイタリアンに行くか?
この前、あるひとつの事実に気づいてしまった。
ボクはランチでイタリアンに行くことがあまりない。
それで、はてなぜだろう、と、自分自身のこの行動パターン(あるいは、行動パターンの欠如というべきか)についての自問自答が始まった。
うーん・・・。
まず、ですね、だいたい、ですね、お洒落なイタリアンに行くときには、素敵な女性と行きたい。あるいは素敵な女性と連れ立って、他の素敵なカップルと一緒に、お洒落な雰囲気を楽しみたい。
しかし、大学にいるときには、ボクは圧倒的に一人で昼を食べることが多い。たまに、同僚の久米先生とか、院生たちと一緒にランチをすることもあるが、それは仕事の延長みたいなもんで、お洒落を楽しむためにランチをしているわけではない。
それから、ランチでイタリアンレストランに入ると、たいてい「パスタ」か「ピザ」しか、ランチメニューにない。「今日のパスタか、今日のピザからお選びください。ミニサラダとコーヒーが付いてます。」どこへいっても、決まりきったように、そう書いてある。
だが、イタリアンというのは、パスタとかピザを食べたあとに、ちゃんと肉や魚を食べるところだ、とボクは思い込んでいる。パスタとかピザを食べるまえに、前菜にハムとかカラマリとかを食べるところだ、そして最後にティラミスとエスプレッソを頼むところだ、とボクは信じきっている。
パスタごときなら、家でも簡単に作れるではないか。
ピザごときなら、宅配を手軽に頼めるではないか。
ところが、ランチタイムのイタリアンで、家ではつくれないとびきり美味しいパスタとか、宅配を圧倒的にしのぐ美味しいピザが出てくる、ということは、まずない。実は、パスタとかピザとかは、美味しさを差別化するのがかなり難しい料理である。だから、ランチにイタリアンに行っても、「うーん、これはうまい」と感激することが少ない。というわけで、スズキとか子牛肉とか、デザートの出てこないイタリアンランチには、魅力を感じないのである。
さて、先日、ある都合で、ある方とイタリアンでビジネスランチをすることになった。「今日のパスタ」を見ると、美味しそうな選択肢がない。それで、いいやめんどくさい、とおもい、「今日のピザ」の中から、ルッコラとハムを注文した。ところが、これが失敗であった。こういう時には、ピザではなく、パスタを頼むべきだ、と後から後悔したのである。なぜだか、わかりますか?そう、ピザは、パスタに比べて、取り分けが簡単なのですね。そのときホスト側であったボクは、どうですか、とすすめざるを得ない。いや、パスタだって取り分けすることもできなくない、といわれればそうであるが、なかなかビジネスランチでは、それはむずかしいのではないかな。