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夜食に何を食べるか

夜食に何を食べるか。
これは、ボクのような中年諸氏にとっては、大きな問題である。
学生時代、ボクは平気で、夜食にインスタントラーメンを食べていた。
そう、カップラーメンではなく、インスタントラーメン。
もちろん両者の違いは、第一には、料理するのに鍋が必要か、それともヤカンだけですむか、である。しかし、もうひとつの重要な違いは、カップラーメンには、ほんのチョコッとであるが、具らしきものが入っていることにある。カマボコのようなもの。浅葱のようなもの。卵のようなもの。まあ、全部「○○のようなもの」にすぎないのだが、この申し訳程度に入っている具のおかげで、カップラーメンは一応それ自体で自己完結的にできている。
他方、インスタントラーメンは、原則として、具が中になにも入っていない。具は自分で調達することが期待されているので、袋には麺が入っているだけである。
つまり、インスタントラーメンは、それだけ食べても、栄養価はおそらくゼロ。このインスタントラーメンを、ボクは学生時代、躊躇することもなく、罪悪感にかられることもなく、夜食として食していたのである。
時代が経て、いまボクの家ではさまざまな河野家諸法度が整備されつつあり、その第一条が「ラーメン類、夜10時以降に食するベカラズ」である。ボクぐらいの歳になると、カロリーを摂取する機会は、同時に栄養分を摂取する機会でなければならない。だから、朝昼晩の三食以外にラーメン類を食べることはもちろんダメ。ポテトチップとか、アイスクリームとかも禁止。クッキーの類も基本的にはダメ、ということになっている。
ところが、最近、このクッキーが、食べてよい夜食のリストとして復活した。
なぜかというと、ボクは、最近たんぱく質不足が心配になってきたからである。とくにミルクを飲む機会がめっきり減ったことが気になっていて、一緒にミルクを飲むことを条件に、クッキーを夜食リストとして復活させたのである。今のお気に入りはOreoのサンドイッチ。甘くて、まあ三つも食べると、カロリー的には本当は一大事なのであるが、そこんところは目をつぶって、「たんぱく質摂取も大事だから」と言い聞かせている。それにしても、クッキーとミルクはよく合う。実際、クッキーをたべると、ミルクが何杯でも飲めてしまう。アメリカの子供たちが、クリスマスの夜、煙突から入ってくるサンタクロースのために用意しておくという伝統もよく理解できる。
ところで、夜食を食べると、朝起きたときに身体が重たい。
それゆえ、夜食は翌朝、ジョギングに行くというインセンティヴを生む。
これが好循環を生み出しているかというと、そうでもない。
ジョギングに行くと、結局、また大きな朝食を食べたくなってしまうからである。今日なんかは、ジョギングの帰り道に、24時間開いているスーパーにわざわざ立ち寄って(現金を持って出るのである)、国産牛肉を買い、小松菜も買い、なんと朝から「焼肉」を食べてしまった。大根おろしと醤油につけて食べたので、白いゴハンももりもり食べてしまった。でも美味しかったッスよ。
あーあ、なんだかんだいって、やっぱりボクは食べることが大好きなのである。