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エスカレーター設置の恩恵と誘惑

しばらく前になるが、JR高田馬場駅にエスカレーターが新設された。以前は、早稲田方面に行くには、階段を降りるしかなかったが、今ではこのエスカレーターを下っていくことができるようになった。エスカレーターで降りたった地点の方が、階段で降りたつ地点よりも改札口に近い。ご存知のように、高田馬場駅はいつも込んでいて、人を掻き分けるように歩かなければならない。新しい経路の方が、すれ違う人の数も少なくてすむので、とても便利になった。
で、この新しいエスカレーターの設置であるが、実は、もうひとつ、ボクに思いがけない恩恵をもたらしてくれている。それは・・・(エヘヘ)・・・。
以前は、渋谷で山手線に乗る際、高田馬場駅の階段の位置に合わせて乗るようにしていた。しかし、今度できた新しいエスカレーターは、階段よりすこし後方(新宿寄り)に設置されている。そこで、ボクは、最近、このエスカレーターの位置に合わせて乗るようになった。ちょうど6号車の車両の一番後ろにあたる。ホームに電車がきてないと、当然、ボクはその位置で電車を待つことになる。すると、である。すると、ナント、である。目の前に、あの吉永小百合さんがいるのである♪。
そう、Sharpアクオス、「世界の亀山モデル」のどでかい広告が、ボクの目の前にがががーんと掲げられている。吉永さんは、和服をさらりと着こなして、すこし横を向いて座って、微笑みをたたえている。「たたずんでいる」という雰囲気である。どうしたって、ウットリと、見とれてしまう。
いっておきますが、ボクぐらいの年齢になると、そうたやすく、電車の中刷り広告とか駅のポスターとかをじろじろ見入ったりすることはできない、のであります。しかし、電車を待っているボクには、6号車の位置に立つ正当な理由があるのです。別に「見入ってたい」ために、その位置に立っているんじゃないんだからね。高田馬場で降りたとき「そこにちょうどエスカレーターがあって便利」という理由で、ボクはその位置で電車を待っているんだからね。誰に説明する必要もないのだが、ボクはこうしてちゃんと理論武装をした上で、毎朝素晴らしい目の保養ができるようになったのである。エヘヘ。すくなくとも、この広告が掲げられているあいだはね。
さて、実は、もうひとつ、エスカレーター設置によって、とても気になることができてしまった。それは「駅の定食屋ちゃぶぜん」。エスカレーター新設にともなって、高田馬場駅の地下通路にできたお店である、エスカレーターを降り、右へ曲がると、どどーんと丼物の写真が張ってあり、そこに「丼、持ち帰り可」の文字がある。この「持ち帰り可」に、「むむ・・」と一瞬どうしても心が躍る。踊らされて、それでも先へ進むと、今度は「モーニングサービス有り」という文字が目に入る。それが二の矢だとすると、「椅子席あります」という三の矢まで、ある。うまい。実に、うまい。もう完全にこちらとしては興味津々である。いつか入ってみたいなあ、という気にさせられている。どうしようかな、いつか朝ごはんをここで思い切って食べてみるかな、と。
ただ、ここは食券を買うシステムになっているのですね。誘惑に負けて入っても、食券を買うのにモタモタして、学生に見つかっちゃう可能性大である。「先生、今日、ちゃぶぜんで、食券買ってましたね、何食べたんですか」なんて、いわれるの、やっぱりはずかしいかも・・・。