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続・名前について

ほぼ20年ぶりにアメリカのニューヘブンにあるイェール大学を訪れ、前に住んでいた寮Hall of Graduate Studiesの周りをうろついていたら、ボクがよく朝食をとっていた店がまだ健在だったのでとてもうれしくなった。その名はEducated Burger。昼以降はハンバーガーやフィッシュ&チップスなどのメニューになるが、基本的には典型的なbreakfast placeである。ボクは朝食をしっかりとらないとうまく機能できない方なので、当時、目玉焼きとかフレンチートーストとかを注文していた。卵料理には、トーストとホームフライドポテトがついてきて、それでも安かった。
で、このEducated Burgerという店の名前なんだけど、なんか面白いでしょう?もちろんここのハンバーガーを食べたからといって、頭がよくなるわけではない。また、この店のオーナーや料理人たちが、店のお客さんであるイェール大学の学生たちと同じぐらいインテリで学があるというのでもない(と思う)。この命名の発想は、おそらく逆なんだね。俺たちはイェールの学生さんたちに自分たちの料理を食べさせている、その中には将来有名になる人もいれば、大成功する人もいる。もしかしたらアメリカの大統領になっちゃう人もいるかもしれない。そういう人たちにこの場所でずっと料理を出し続けてやってきた、それをうれしく思うし、そのことは俺たちの誇りだ・・・そんな思いがこの店の名前の裏にあるのではないか、という気がする。
そういえば、北米には、気のきいた名前のついた店がよくある。センスいいなあ、と本当に感心してしまう。ちょっと、いくつか紹介すると・・・・
ワシントンDCを訪れたとき、ホワイトハウスのすぐ近くに、Off the Recordというバーがあった。ね、面白いでしょ?もちろんこの命名は「今晩、オフレコで話そうじゃないか」なんていう政治家やジャーナリストたちの会話を考えた上での洒落である。
バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学行きのバス停の横には、Grounds for Coffeeというコーヒーショップがある。コーヒーを「挽く」というときの動詞grind(の過去分詞ground)と、「○○の根拠」というときの「根拠」にあたるgrounds、さらには単に場所という意味でもこのgroundsをかけて使っている。
女性のアパレルのお店で、Wear Else? という店もどこかで見たことがある。「ほかにはありえないでしょ?」ということを意味する「Where Else?」をもじっているんだね。ソファーを売る店で、sofa so goodという店。「so far, so good」という慣用句とかけている。ネクタイの店で、Ties Я Us。これは、もちろん、おもちゃ屋「Toys Я Us」をもじったもの。
日本でも、気をつけてみれば、こういう風に気の利いた命名があるのかもしれない。でも、なんか、日本だと、単なる駄洒落になってしまうのではないかなあ。あの毎週電車のつり広告でみる、AERAのコピー。はっきり言って、あれは、無い方がいいんじゃないでしょうかね。
ちなみに、うちの学部長である藪下先生は、とんでもない駄洒落王です・・・・一度スイッチがはいってしまうと、ホント手がつけられないです・・・・