久米先生と弁当の混乱と待ち時間8分の話
土曜日、同僚の久米(郁男)先生を中心にしたある研究会が、神戸で開かれた。東京方面から他にも何人か参加者がいたのであるが、ボクだけ6時半ごろの新幹線で日帰りすることになった。すると、久米先生が「そんなら美味しい駅弁教えたる。すき焼き弁当買って入るとええでぇ。紐引くと温かくなるんや」という。久米先生は、もともと神戸大学法学部で長く教えられていたので(彼はなんと神戸大名誉教授である)、さすがにこの辺は事情通である。これはありがたい、ボクはいつも弁当に迷うので、とてもいいことを聞いたと思った。そしたら、神戸大(現役の)教授の品田裕先生が横から「でもすき焼き弁当は今の時間だともう売切れですよ」とポツリといい、ニヤニヤしている。ボク「?」。あっ、そうか、久米先生は、売切れることまで見越した上でボクに薦めていたのか。期待を高めてストーンと落としてやろうという、いかにも久米先生らしいエピソードである。
さて、駅に着いて売店で「すき焼き弁当ってありますか」ときくと、まだあるという。「へん、やったね♪」。久米さんを見返せたようで、なんだかうれしくなる。ところが、ですね、その時ボクは、となりで「すき焼きご飯」なるお弁当を買っているお客様がいることに気付いてしまったのです。あれれ。オススメは確かすき焼きベントウだったよな。すき焼きゴハンの間違いじゃないだろうな。ボク「あのぉ、これ、紐ひいて温めて食べるやつですよね」。店員「ハイ」。ボク「あのぉ、そっちのすき焼きご飯は?」店員「あ、こちらも温めるようになってますけど」・・・さあて、困ったぞ。どっちだろう。迷っていると店員が丁寧に説明する・・「白いご飯と別になっていて、生卵が付くのが、すき焼きベントウ。すき焼きゴハンの方は、ご飯の上にすき焼きが最初からのっているんです」。生卵がつく?そんなの聞いてないよう、初耳だよう・・・。そっちでいいのかな・・・。結局単純に値段の高い方はどちらかときいて、すき焼きベントウを買うことにしました。
はっきり言って、新神戸駅で売っている弁当の名前は、紛らわしいです。実は、ボクは次回のことも考えて、あなご関連の弁当についても、ちょっと調査してみたのですね。そしたら、どうです、こちら関連でも「穴子ベントウ」と「穴子ザンマイ」という二つの種類が売られているではありませんか!あとでわかったのだが、穴子ベントウの方は温かくするが、穴子ザンマイの方はお寿司なので温かくしないのである。でも、そんなの、あらかじめ聞いてたとしても、注文する段になってわかんなくなると思うよ。ボクの買ったすき焼きベントウだって、駅のホームでは、「あっちっちすき焼き」という商品名になっていた(←なんというネーミング)。紛らわしいこと、甚だしい。
「あっちっちすき焼き」こと、ご飯別生卵付すき焼きベントウは、紐をさっと抜くと下に敷いてある発熱体が反応するという仕掛けになっていた。箱の横に書いてある注意書きをよく読んで、その指示を忠実に実行に移す。しかし、その後なんと8分も待たなければならない。そう、8分も、です!われわれは、カップラーメンの3分に慣れてるせいもあってか、8分は本当に苦痛でした。8分ぐらいなんでもない、なんて軽く考える方がいらっしゃったら、ご自身でぜひ体験してみてください。絶対なが~~いと感じると思いますよ。でも、たしかに、評判に違わず、このすき焼き弁当は、非常に美味しかったです。久米名誉教授、ご紹介ありがとうございました。
今日からその久米さんたちと、出張です。今度の行き先は、オランダとベルギー。みなさん、またまた、おみあげ話を期待していてくださいね。