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2007年09月13日

夏の収穫

バンクーバーで過ごした楽しい夏が終わってしまった。この夏の収穫は、というと・・・

音楽:Edith Piafの3枚組。いわずと知れたシャンソンの歌姫である。どこの国にも歌姫はいる。アメリカだとBilly Holidayだし、日本だと美空ひばり。イタリアならMaria Callasか。おっと、カラスはニューヨークで生まれたんだったね。それからMichael Bubble。バブルでなく、ブブレイですよ、もちろん。向こうのラジオでは嫌というほどかかっていた。あとGordon Lightfootのベスト。どうしてもIf You Could Read My Mindを聴きたいと思って買った。そして、そして、最大の収穫は、なんといってもSuba。ブラジリアン・エレクトロニカというジャンルの音楽へ、ボクをはじめて導いてくれた。ダウンタウンのHMVには、ホントよく通いました。

DVD:Bob Dylanの「MTV Unplugged」というのとJerry Seinfeldも出ている「Comedy Club Greats」というのを合わせて2枚で20ドルで買った。どちらもまだ見ていない。それからNYPD BLUEのシーズン4のセット。アンディの相手役がボビーの時代のものである。

本:Gordon S. Wood, Revolutionary Characters。What Made the Founders Differentという刺激的な副題がついていて、ピューリツァー賞に輝くと書いてあったのでつい買ってしまった。グランヴィルとブロードウェイの角にあるChaptersという本屋は、ボクらのお気に入りです。

レストラン:onlyUcafe。大学の近くにあるヴィレッヂの中にある。一週間のうち3回ぐらいはランチを食べに行った。サンドイッチ類がなんでもおいしい。とくに中でチーズがとろけているパニーニが旨いとおもった。しかし、ですね、ここへいったら絶対に食べなければならないものがあるのです。それはハッシュブラウンです。人生の中で最高のハッシュブラウンでした。あとは、イヴ君のすすめで会議の後でみんなでいったSandbar Seafood Restaurant。グランヴィルマーケットのそばにあって、雰囲気がとてもよかった。久々に村松先生とお話しできたのも想い出になった。それから、ある(中華系の)友人に、リッチモンドまでいって、北京ダックをご馳走になった。このダックは、ボクの中でのダックのコンセプトを変えてしまった。やわらかくて、臭みがなくて・・・。なんと二人で一羽を平らげてしまった。

ショッピング:ロブソン通りの南側。バラードから西へ向かって2ブロックめ。Lululemonではバッグを、B2という靴屋さんではナイキを買いました。それから、よく行くアルマ通りのRunning Roomでジョギングシューズを新調しようとしたら、サイズが合うのがなく、残念でした。

公園:McGee、Trimble、Douglas Park。特に眺めのよいトリンブルでは、いろいろ忘れられない想い出ができました。

2007年09月05日

神話とジェラート

世の中には、自分がそう信じていたいがために、あえて真実をつきつめて明らかにしたくないような神話がたくさんある。それは、子供がサンタクロースを信じ続けるのと同じ論理である。サンタクロースがいると信じていた方が、いるわけないと冷静に考えるより、子供にとって圧倒的に得だし、家族全体も和やかになる。それゆえ、サンタクロース神話は、科学がいかに進歩しようとも、未来永劫ずっと引き継がれていくわけである。
ボクの場合、そのように信じている他愛もない神話としては、食に関するものが多い。
「酒は百薬の長である」(←これは神話ではなく諺だな)。
「赤ワインを毎日すこしずつ飲むと癌になる確率が下がる」(←これは神話でないという有力説あり)。
「エビスの黒ビールは健康によい」(←これはあんまり聴かないが、エビスってところがもう完璧な神話になっている)
・・・などなど。
なーんだ「食に関する」じゃなくて「酒に関する」じゃないか、という野次が飛んできそうであるが、ま、こういう神話を信じて中年オヤジは頑張っているものなのである。
さて、この夏をすごしたバンクーバーで、ボクがずっと信じ続けた神話がひとつありました。それは「ジェラートはアイスクリームよりも低カロリーである」というもの。夕食のあと、ほとんど毎日のように、ジェラートを食べに行ったので、もうこの神話がなかったら、ヤバイのなんの。一番小さなカップに1スクープしか注文しないのだが、それでも「大丈夫、低カロリーなんだから」と、自分に言いきかせていたのでした。
なぜそんなに毎日通ったかというと、ジェラートを食べるというのが、ボクにとっては夏のお決まりの光景になっているからである。お気に入りは、KerrisdaleにあるVivo Gelatoという店。ここには夏休みだけのアルバイトといった高校生ぐらいの店員さんがふたりいて、慣れない手つきで働いている。その様子がなんともういういしくて、とってもよい。そして、いつも家族連れ(たいていお父さんが短パンを履き、お母さんはノースリーブ)で適度に込んでいて、ちっちゃな子供たちがわいわいキャーキャーとにぎやかにしている。これらが、ボクにとってはほのぼのする光景として、目に焼きついているのである。
ところで、本当にジェラートはアイスクリームより低カロリーなのだろうか。
あはは、ジェラートっていうのはアイスクリームのイタリア語なの、だからそんなわけないでしょ、などという嘲笑(←なぜか女言葉)が聞こえてくるような気もするが、本当かな、とおもって、グーグルってみました。そしたら、ですね、なんと、ですね、日本には「日本ジェラート協会」なるものがあるんですね。で、そこには、ボクのような無知の人のために、「ジェラートとは」と説明書きがながながと書いてあるのであります。
「ほとんどのジェラートが乳脂肪5%前後で低カロリー、100g当りのカロリー量も120カロリーでショートケーキの340カロリー、食パンの260カロリーと比較して圧倒的に少なく、栄養価の高い健康食品です」
やったね。どうだ。ざまあみろ(←?)。
ただ、そう説得されても、どこか自分の中に「ホントかな」という一抹の疑問が残っている。おそらくそれが、神話の神話たる所以なのである。